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下肢閉塞性動脈硬化症の看護 [看護方法]

下肢閉塞性動脈硬化症について、看護というかケアについてお話します。比較的症状の軽い場合のケアです。病気にかかった方が自分でもできますが、周囲の方が注意してあげると効果が高いでしょう。ポイントは3つあります。

1.足の保温
2.足の清潔を保つ
3.足の血行をよくする

では、それぞれみていきます。



■ 足の保温

足を冷やすと、毛細血管が収縮します。悪かった血行がさらに悪くなります。閉塞性動脈硬化症の人は、通常の人より、体が温まるまでに時間がかかるので、冷やすのは禁物です。とくに気温の低い冬季は、無理に屋外での運動は行なわないこと。外で行った運動は、室内に切り替えてください。夏季は、冷房が敵になります。エアコンのききすぎにも注意してください。


 冷たい廊下を素足で歩かない
  対策>暖かい靴下を着用・スリッパを履く
  
 薄い長靴で長時間雪の上を歩かない
  対策>防寒靴を利用

 きつい靴下は血行を悪くする
  対策>ピッタリか緩めの靴下を履く



■ 足の清潔を保つ

足は、もともと血行の悪い状態にあります。血の巡りが悪い足は、怪我の修復が苦手です。傷などをつけてしまうとどうなるでしょう。細菌が感染して、いつまでたっても治らないという危険があるのです。細菌の感染を防ぐためには、常日頃から足の衛生が大切です。

 毎日、足を洗い、よく乾燥させる
 深爪に注意。爪をよく手入れしておく
 魚の目・たこ・いぼの処置は医師に相談


 深爪が原因で、血のめぐりの悪い足のゆびに細菌が入りこむことがあります。悪くなると、爪周囲部の潰瘍へ発展する事も。爪の手入れは、適度の長さに。また、魚の目・たこ・いぼの処置も、自分で行なうと同様の結果となることもあります。


■ 足の血行をよくする

寒さ冷たさは、足の血管をさらに収縮します。血液の循環がより悪くなるのです。血行をよくする必要があります。また、喫煙をすると血管を収縮することになります。タバコを吸っている人は、禁煙をしてください。


 禁煙する
 タバコに含まれるニコチンは、毒性の強い物質であるばかりではなく、血管を収縮させる作用があります。また、血液中の中性脂肪を増加させるとともに、高血圧、動脈硬化の原因となります。初めてタバコを吸った時、目の前が暗くなったり頭痛がしたりしする人が多いですね。これは、頭の血管が収縮し脳へ行く血管が減った為に起こるものです。自覚が無くでも、足にも同じ事が起こっています。

 薬の服用
 医師から処方された「足の血行を良くする薬」は確実に内服して下さい。効果が出るまでには、時間がかかります。飲み続けることが大切です。

 暖める
 足は暖めた方が良いのですが、適切な暖め方があります。電気あんか、湯たんぽ、ホッカイロなどを足に直接つけないでください。低温やけどをおこす危険があります。血行の悪い足は、そのまま治らない場合があります。最適な暖め方は「足浴」です。
 
  ・足浴の方法
   バケツを用意
   39℃~40℃のお湯を入れる
   足をつけて、約10分程度暖める

 運動で暖める方法もオススメします。適度に運動することによって血流を促し、血行を改善させます。歩行の場合なら「痛みが出る直前まで」が適当です。



以上、下肢閉塞性動脈硬化症の「看護というかケア」でした。血行を促進することで、改善させるのが目的です。自分でできることは、なるべく自身で動くことが重要ですが、周囲の方の気遣いも症状の行方を左右するj大切な要素です。



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閉塞性動脈硬化症の原因と症状

・原因
病名が示すとおり動脈が硬化する症状。血管が詰まるなどで足の血液が循環しなくなり、最悪の場合は足の切断にいたる。原因とされるのは、糖尿病、高脂血症、高血圧、高齢、タバコ等。糖尿病などの合併症として現れたりする。冷え性の人はよりなりやすい。
・症状
しばらく歩くと足が痛くなって、それ以上歩けなくなる。 足が冷たい。足がつる。足がしびれる。 足の色が悪い。 足の傷がなかなか治らない。 ちょっとした打撲でも傷が大きくなったり、治りが悪い。 足の皮膚が黒ずんで欠損、腐ってくる(壊疽の)場合も。ちなみに「治りにくい創傷」を「難治性潰瘍」というが、閉塞性動脈硬化症が原因のものが「動脈性(虚血性)潰瘍」。
・同様の病気
急性下肢動脈血栓症
・年齢とともに発生する病気や習慣で病気について。
加齢や生活習慣病といえば、高血圧やメタボリック シンドロームが思い浮かびます。高血圧はコレステロールなどで血管が詰まる症状で、食事療法や運動などで改善・治療します。高血圧は、脳卒中や心筋梗塞など、ありとあらゆる病気になる可能性を孕んでいます。メタボリックも成人病の予備軍といわれ、そのまま放置すれば、糖尿病などを招きます。治療の段階に進む前に、しっかりと予防したいものです。
大動脈瘤や腰痛、または、自律神経失調症にも注意をしてください。

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